【GX志向型住宅と4号特例の見直しについて】
私は普段シンホリの営業マンとして工務店様や建設会社様に対して営業活動を行っています。
その中でここ1、2ヶ月よく話題になるのが今回のタイトルでもある「GX志向型住宅」と「4号特例の見直し」です。どちらも4月から施行される予定とあって今年に入ってからよく言葉を耳にするようになりました。住宅の性能が良くなり、多くの補助金が出ることなのですが、建築業者さんから相談を受けることも多いです。
GX志向型住宅 |
GX志向型住宅の特徴としては以下の3つがあげられます。
①子育てグリーン住宅住宅支援事業という国土交通省と環境省の合同事業の対象住宅の1つ
②要件をクリアすることによって補助金が1戸160万円
③子育て世帯以外の全世帯が対象
建設業者さんを悩ませているのが②の要件です。今までの対象住宅であった長期優良住宅、ZEHと比べても要件が厳しくなっています。
ZEH・長期優良住宅 | GX志向型住宅 | |||||
断熱性能 | 断熱等級5以上 | 断熱等級6以上 | ||||
UA値0.6以下※6地域の場合 | UA値0.46以下※6地域の場合 | |||||
省エネ性能 | 一次エネルギー消費量削減率 | 一次エネルギー消費量削減率 | ||||
20%以上(BEI0.8以下) | 35%以上(BEI0.65以下) |
今まで高断熱を売りにしてきた建築業者さんがZEHや長期優良住宅の性能を一つの基準とし、それをどうやって超えられるか考えて住宅の性能を決めてきました。そこに新たな基準ができたことでさらに超える壁ができたことになります。建築業者さんは手探りのなか、新しい断熱・省エネに係る仕様を決めるのに苦慮しています。
4号特例見直し |
こちらは確認申請という建築工事をする際に必ず行う申請手続きが2025年4月から大きく変わることで話題となっています。
特に注目されているのが、今まで4号建築物とされていた2階建て住宅が新2号建築物となることです。4号建築物は、4号特例という様々な図面や計算・審査を省略できる制度でした。その省略してきた図面・計算・審査などが2025年4月以降の申請物件で必要となってきます。
シンホリは長期優良住宅や設計性能評価など多くの物件の構造計算や省エネ計算を行ってきました。そのため多くの建築業者さんから今後の確認申請について相談を受けており、今後の方針について打合せをさせていただくのですが、実際に新制度での申請をまだ行っていませんので、こちらも手探りで進めているのが現状です。
こういった建築業者さんの悩みを聞いて何かお役立ちするのがシンホリの役割であり、特に構造躯体に強い想いのある会社だからこそできる提案を建築業者さんを通じて住宅に住まられる皆さまへ届けていきたいと思います。
S.OSHIMA